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スベンスマルク、スベンスマルク、
みんな大好きスベンスマルク、
だけどわからんスベンスマルク、
何を言ったかスベンスマルク、
ほんとに確かかスベンスマルク、
それでも大好きスベンスマルク

こんにちは、onkimo です。

こんな過疎ブログにわざわざいらっしゃる物好きなみなさまのことですから、スベンスマルク説というものをすでに耳にしたことがあるでしょう。

念のため説明しておきますが、スベンスマルク、というのは人間の名前です。デンマーク人の物理学者です。彼の略歴などをインターネット上で探したのですが、今ひとついい日本語のページがありませんでした。英語の得意な方は、こちらの英語版 Wikipedia を参照してください。日本語の得意な方、すみません。後の論には大して関係ないのでのでご安心を。
さて、スベンスマルクさんは、太陽活動が地球の気候に影響を与える、と主張しています。どういうことか。

太陽からは、太陽風、という風が吹いてきます。それが太陽系の外からやってくる宇宙線を押しとどめています。でも、完全に押しとどめることはできないので、一部は地球につっこんでくる。

このつっこんできた宇宙線は、地球の大気にぶつかって、雲の素になる、とスベンスマルクさんは言います。

太陽風は、太陽の活動が高いときは強くなります。すると、太陽系外からの宇宙線をより効果的にストップさせる。で、地球に届く宇宙線が少なくなり、雲が少なくなる。雲は太陽の光を反射するので、雲が少なくなると、より多くの太陽光が地表に届き、地球の気温が上がる、ということなのです。

つまり、太陽活動が激しくなると、地球の温度が上がる。わかっていただけましたでしょうか?これが、スベンスマルクの言う地球温暖化のメカニズムなのです。

彼は、この議論を発展させて、「宇宙気候学」(Cosmoclimatology Wikipedia による解説はこちら)なる学問分野を作り出しました(ただ、最初だ、という訳ではないようです。上記の Wikipedia 記事によると、日本では桜井邦朋さんがすでにこの言葉を使っていたとのこと)。

最初に彼が Cosmoclimatology なる言葉を用いたとされる論文、

Henrik Svensmark (2007). “Cosmoclimatology: a new theory emerges”. Astronomy & Geophysics 48 (1): 1.18-1.24

を読んだのですが、これがまた大変魅力的な論文です。

地球の雲と太陽活動の相関の話からはじまり、彼の説を証明するためにいかなる研究をしてきたかが述べてあるのは当然なのですが、そのほかにも、地球のとなりで年を重ねていく太陽と、その太陽が銀河系内を旅する中で経験したことが、地球の気候に大変大きな影響を与えたに違いない、と述べてあります。

宇宙とつながる我らの小さな星。

いえいえ、話は宇宙から気候の一方通行ではありません。もちろん、地球の気候が太陽や銀河系に影響を与える、と言うわけではありません。ですが、気候史を調べることで、逆に地球が銀河系内で、どのような場所に存在していたかがわかり、すると、銀河にはどのような内部運動があるか、どのような構造をしているのかまでわかるかもしれない、と彼は夢を語ります。

それは、古気候学から銀河系天文学へのフィードバック。

とにかく、想像力を刺激する総説論文で、読んでいてワクワクします。もちろんこれを、大風呂敷、と片付けることもできますが、科学者たるもの、一度はこのような壮大な話を多少無理があってもいいから作り出してみたいもの。私はいい論文だと思いました。

想像を絶するスケールを持つ宇宙と、我々の身の回りの出来事がつながっている、そんな話に魅せられた人は、もちろん私だけではありません。

たとえば、以前このブログでも取り上げました、丸山茂徳さん。彼の気候学に対する問題意識の中心にスベンスマルク説があるのは、彼と江守正多さんの、エネルギー・資源学会の討論を扱ったこちらのシリーズ記事でも紹介しました。また、その丸山さんに同調する研究者さんもいらっしゃいます。江守正多さんが日経 ecolomy に書かれたこちらの記事からは、草野完也さん(エネルギー・資源学会の e-mail 討論に参加されていました)も同様な関心を持っておられることがわかります。

そのほかにも、ウェブをみてみれば多くの人がスベンスマルク説について語っています。たとえば宇宙開発関係にたいへんお詳しいジャーナリストの松浦晋也さん。こちらのコラムを読んでくだされば、彼の思い入れがわかるでしょう。

丸山さん、草野さん、松浦さんに限らず、温暖化懐疑論者を含め、多くの人がスベンスマルク説に多大な関心を抱いていることがわかります。そして、それが当たり前に思えるだけの魅力が彼の説にはある、と私は思います。

とはいえ。

今の時点では、私はスベンスマルク説に説得力を感じていません。気象学者の多くと同じく、この説に懐疑的です。

どうやら、私の中では魅力を感じる部分と説得力を感じる部分が別々に存在しているようです。

なぜ、私が説得力を感じないのか、をこれから先、述べていこうと思います。そのために、まず、どうやって雲ができるのか、とか、宇宙線とは何か、ということについて、私の認識を述べていきます。そしてスベンスマルクさんが何を言っているのかをお話しして、最後になぜスベンスマルク説に説得力を感じないか、ということを述べていきたいと思います。

それにしても、調べて思ったのですが…

スベンスマルク説についての、まとまった日本語の解説、ウェブ上で見つからないですね。エッセイ的に書かれているのは見ないでもないのですが、論理的に首尾一貫した、定量的な考察の加わった文章が見つかりません。

スベンスマルク説を理由に、CO2 地球温暖化説が否定されたと広言している懐疑論者の方はたくさんいらっしゃいますが、この状況を見ると、どれだけスベンスマルク説を理解した上で語っていらっしゃるのか、大変疑問に思えてきます。だれかが言ったことに付和雷同しているだけではないでしょうか?

もしそうでないなら、だれでもよいので、ちゃんとしたスベンスマルク論解説ページをウェブに載せてほしいものです。日本語の資料がウェブ上にあまり無く、英語の文献を読む必要があって、とても面倒でした。

とにかく、懐疑論者の方、ウェブ上のスベンスマルク解説を充実させてください。これからしばらく、このブログの特徴であるおとぼけ記事を書くのですが、そんなこっぱずかしい文章がスベンスマルクでググったら検索結果の上位に出てきた、なんてアホなことにならないことを祈っています。

次の記事では、まず、宇宙線とは何か、について、スベンスマルク説に関係のありそうなところを見てみましょう。
タグ 記事:みんな大好きスベンスマルク はてなブックマーク - みんな大好きスベンスマルク (1) なんだかわからんスベンスマルク
2009.08.21 Fri l 懐疑論(研究者アホアホ系) l COM(2) TB(0) | top ▲

コメント

大看板のの登場!ワクワク
 楽しみにしています、検証に耐えうるかのあたりに論としての
スジの悪さが日本語で見られる範囲では感じられます。(雲量の
測定は大丈夫?)
2009.08.21 Fri l tune -. URL l 編集
Re: 大看板のの登場!ワクワク
tune さま

楽しみにしていただき、ありがとうございます。また、この前はコメントありがとうございました。

なにぶんこんな感じのブログですので、ご期待に添えるかどうかわかりませんが、おつきあいください。

スベンスマルク理論に関しては、これから長い年月をかけて検証されていくことになるのだと思います。個人的には、温暖化に影響しているなんてちょっと信じられませんが…

2009.08.23 Sun l onkimo -. URL l 編集

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