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(応接室を模した明るいセットで)

「温暖化の気持ちの部屋」にようこそ、司会の恩壇柿望(おんだん・かきもち)です。
今日は、有名な台風・ハリケーンの専門家にして、気候学研究者、位真瀞次(くらいま・とろじ)先生をお招きいたしまして、いろいろとお話をうかがいます。どのようなおもしろい話が聞けますやら、楽しみです。

それでは、お呼びいたしましょう。ようこそ、位真先生…

(スーツ姿の位真氏、入場)

恩壇(以降、o): ようこそいらっしゃいました。どうぞ、こちらのソファへお座りください。
 今日はよろしくお願いします。

位真(以降、k): こちらこそ。

o: 位真先生は、T 大学で気象学の博士号を取られた後、渡米されました。N 州の G 研究所で、世界的なハリケーンの権威、K 先生とともに、ハリケーンのシミュレーション用のプログラムを開発されました。このプログラムは、現在も、アメリカのハリケーン予報に使われているくらい、先進的なものでした。

その後、K 州立大学の准教授を経られ、日本に戻ってこられて、N 大学で気象学の教授をなさっておられます。現在の関心は、やはりハリケーンと言うことでしょうか?

k: まあ、そうですね。日本だから、台風と言うべきなんでしょうが。

o: シミュレーションが中心ですか?

k: いえ、観測にも出かけますよ。
 もちろん、私たちの研究室ではシミュレーションも盛んに行っています。ええ、私の台風モデルを使ってね。でも、私がアメリカから持って帰ったモデルに、学生さんたちがいろいろと改良を加えてくれたので、ほとんど原型はとどめてないですよ(笑)
 ただ、研究手法ではなく、台風という現象自体に興味があるわけで、シミュレーションにこだわっている訳ではありません。観測であれ何であれ、台風のことを知るためには手段は問いませんよ。

o: なるほど。あらゆる手を尽くして台風に迫る、ということですね。
 ところで、台風のほかにも、地球温暖化に興味をお持ちだとか。

k: もちろんです。この先、温暖化が進むにつれ、地球がどうなっていくのか。温暖化自体もおもしろいのですが、やっぱり私のこれまでの経験もあって、台風がどうなるかなんて言うのは、もっとも興味があるところですね。
 たとえば、CO2 が増えた地球で、台風の強さがどうなるか、発生数は、など、これまでの研究では、発生数は減って台風の強さは強まる、と考えている人が多いですが、それでも、まだまだわかっていないことだらけです。もちろん、台風が変わることによって、逆に地球全体の気候に影響をあたえることも多々あるはずです。こちらもおもしろい。

o: そうですか。今後の研究の発展、期待しております。
 さて、温暖化に造詣の深い栗真先生ですが、研究だけではなく、日常生活も温暖化を気にしつつ過ごしてらっしゃるとのことですが。

k: はい。私のできることは限られていますが、それでも、温暖化に対しては精一杯のことをやっていきたいと考えております。

o: なるほど。それは、たとえばどんなことですか?

k: まず、my 箸ですかね。

o: ほう。my 箸、ですか。やはり、小さいところからこつこつと、ということですかね。

k: はい。必ず持って回っております。毎日のことですから。塵も積もれば山となる、と言いますしね。

o: もしかして、今もお持ちですか?よければ見せていただけませんか?

k: (鞄から太い箸の束を出す) こちらです。

o: え???これ、割り箸の束ではないですか?しかも、この箸、ふ、太い。そして、なんですか、この菜箸みたいな長さは。

k: はい。かならずこの箸で食べています。塗り箸がおいてあるお店でも何でも。ほかに、この木でできた使い捨てスプーン、フォークも持ち歩いてますよ。

o: (意味がわからない…) ほ、ほかに何か心がけておられることは?

k: そうですねぇ。自動車でしょうか。

o: ほう、どのような自動車に乗っておられますか?ハイブリッド車ですか?最近は燃費の良い車が多くなりましたね。

k: いえいえ、ハイブリッドなどには乗りません。ディーゼル車です。

o: えええ?ディーゼル?クリーンディーゼルとか、そんな感じですかね?CO2 は…

k: はい、CO2 には配慮して、マニュアル車に乗っています。

o: ?はあ、そうですか、マニュアル…。昔は確かにオートマよりマニュアルの方が燃費が良い、って話を聞いていましたが、今もそうなんですかね?

k: 当然です。こちらでギアがえらべますから。できるだけ低いギアに入れて走っていますよ。もちろん、オートマでもできますけど、マニュアルの方がきびきびとギアを低くできるので…

o: ???できるだけ低いギア???
 (気を取り直して) どのような車に乗ってらっしゃるのですか?

k: 2 t トラックです。

o: !!! ディーゼルって、トラックのことだったのですか!なにか、運ぶ必要があるのですか?あ、わかった、観測に使われるんですよね?

k: いえいえ、別に何もありませんよ。運ぶ物がないので、荷台に 2 t のおもりを積んでます。

o: …

k: 本当は 10 t トラックとかに乗りたいのですが、家の周りの道が狭いもので…。
 でも、できるだけ CO2 を出すように気をつけていますよ。今、単身赴任状態になっていて、よくコンビニに買い物に行くのですが、歩いて 2 分のコンビニに行くにも、トラックで行っています。おかげで、店員さんに顔を覚えられちゃいました。レジのおねえちゃんには、トラックさん、と呼ばれています(笑)


o: …

k: そのほかにも、気をつけていることはありますよ。野菜は必ず輸入のものを買います。アルゼンチン産、とか、いいですね。わざわざ地球の裏からやってくるなんて。
 あと、できるだけ出張をすることにしています。うちの院生たちにも行け行けって勧めているんですよ。海外がいいですねぇ。飛行機でびゅーんと。国内移動も、できれば車で行けって、院生どもには言っているんですよ。もちろん相乗りなんてするな、一人で行け、とね。
 服装は、きっちりとネクタイを締めています。夏でも何でもです。最近の若い者はなっとらんので、院生たちにも同じようにスーツをきちんと着るよう、指導しています。
 クールビズ?もちろんです。部屋の温度をクールにしています。冷房温度は 22 度。28 度なんてやっていられませんよ。帰るときですか?ええ、もちろん、つけっぱなしに。だって、次の朝来たら暑かったなんて問題でしょう?
 本当は電灯もつけっぱなしにしたいんですが、警備員さんが消しに来るんですよねぇ。けしからん。冷房だけは抵抗しています。

 
o: …なぜ、一生懸命 CO2 を出されているのですか?

k: 地球を温暖化させるためです!(きっぱり)

o: !!! 温暖化を意識した生活、というのは、CO2 を出して温暖化を進める生活、ということですか!!!

k: ええ、その通りです。地球の温暖化対策を推進しています。もちろん、温暖化させる対策、ということですが。

o: (汗を拭いて) なぜ温暖化を推進しているのですか?

k: あなた、研究者の端くれでしょ。わかりませんか?
 CO2 が増えつつある地球を観測できる、というのは、千載一遇のチャンスなんですよ。
 地球科学というのは、基本的に実験ができません。だからシミュレーションをしている訳ですよねぇ。


o: そうですね。地球は一つですから。それに、人間の寿命にくらべて、温暖化はタイムスケールも長い話ですし。

k: そう、そのとおり。だから、シミュレーションをする。
 でも、シミュレーションは所詮シミュレーション。
 今では核兵器もシミュレーションで開発する時代みたいですけど、それはこれまで蓄積された実験データがあってのこと。
 温暖化のシミュレーションだって同じですよね。そりゃ、似たようなモデルが常に日々の天気の予報に使われて、つまり実データと照らし合わされて、どんどん洗練されてきたわけですが、わたしが作ったハリケーンのモデルもそうやって磨いてきたわけですが、でも、温暖化のデータ、というものは無いわけでしょう。


o: はあ、それは何となくわかりますけど…

k: どうしてもシミュレーションだけじゃわからないところがある。だから、実際に温暖化したデータがほしいわけじゃないですか。
 本当は、もっときちんとコントロールした実験設定にしたいものですよね。二酸化炭素の増やし方を決めて。エアロゾルとかは出さないようにして。
 でも、贅沢は言っていられません。今の状況は、天が与えてくれた恵みなのです。このチャンスを逃すわけには生きません。是非、地球を温暖化させましょう!


o: でも…。暮らしにくい世の中になるかもしれないですよね。困る人たちも出てくるのでは…

k: それは実際に暖かくなってみてからじゃないとわからないでしょう!なに日和っているんですか!!
 それより、懐疑論者たちは、温暖化なんて起きやしないと言っているんでしょ。でも、CO2 が増えると温暖化するに決まってるんですよ。住みにくくなるくらい、私は別にかまわない。受けて立とうじゃありませんか。
 100 年後、実際に温暖化していることを、奴らに見せつけてやりましょう。だって、悔しいでしょ!


o: いや、まあ、それはその、だって、

k: 私もこの間、懐疑論の奴とけんかしましてねぇ。経済学者だったんですけど、あいつ、何もわかっていやしない。
 だいたい、あいつら、気候学で 100 年先の予想なんておかしい、と思っていやがる。そりゃね、経済学なんぞに 100 年後の予想なんてできませんよ。でも、気候学も同じと思ってもらっては困る。気候学は、そりゃ、不確定性はあるけど、CO2 が増えたら温度が上がるのは当たり前だよな、恩壇君、それなのに、あいつら、俺のことをバカにして…


o: (おろおろしながら) あ、あ、位真さん、お気持ちはわかりましたので…、そろそろ…

k: なんだと、もっと話させろ!そもそも、温暖化問題というのはだね…

o: (スタッフと目でコンタクトを取り、カメラに向き直って)
 さて、そろそろ時間がやって参りました。本日の「温暖化の気持ちの部屋」、いかがだったでしょうか?お楽しみいただけましたでしょうか。
 本日は、位真さん、どうもありがとうございました。

k: (カメラの前に割り込みながら)だいたい、あいつらはなんだと思っているんだ!今度会ったら…

o: (しゃべりたがる位間を抑え込みながら) 次回は、モンスーンの専門家、露野長雨さんをお招きする予定です。
(カメラの前に割り込もうとする位間をスタッフが三人がかりで取り押さえる)
 それでは、また
(手を振る。後ろでは大きな音がし、あわただしくスタッフが行き交う。エンディング画面)

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2009.06.14 Sun l 懐疑論(陰謀論系) l COM(2) TB(0) | top ▲

コメント

陰謀論系?
私は、気候学研究者の位真瀞次が好きになりました。
ただ、100年後に結果のために実験するのは理解できません。
なぜなら100年後には確実に自分達は死んでいるからです。
せめて10年後ぐらいにして欲しいです。

話はズレますが、戦争は兵器の実験場と言われています。
また兵器だけでなく、新しい技術の開発の場であったりします。
コンピュータの発展は、兵器としての開発と密接な繋がりがあります。

ところで科学ライターの池内了先生も書いていますが、このまま二酸化炭素が増えても、温暖化するか、寒冷化するかはわからないと思います。
地球の気候は複雑なので、二酸化炭素の温暖効果が強くなっても、それを打ち消す寒冷効果が上回わるかもしれないからです。
2009.06.15 Mon l おおくぼ -. URL l 編集
Re: 陰謀論系?
おおくぼさま

> ただ、100年後に結果のために実験するのは理解できません。

ま、"マッド"ですから。次の記事でもちょこっと触れるつもりです。

> 地球の気候は複雑なので、二酸化炭素の温暖効果が強くなっても、それを打ち消す寒冷効果が上回わるかもしれないからです。

"かも"、ね…。
2009.06.15 Mon l onkimo -. URL l 編集

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