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懐疑論セッションのない地球惑星連合大会

先週、と申しますのはこの文を書いております前の週のことでございますが、地球惑星連合大会という学会が千葉県は幕張で催されておりました。地球温暖化に関係のある気象学会、海洋学会をはじめとしまして、そのほかもろもろの、いつも踏みしめております固体の地球や宇宙との境とも言うべき高層大気、そして地球を離れて惑星のことなどについて研究する、さまざまな学会が一堂に集まって催される、大きな会合でございます。

昨年も開かれましたこの連合大会で、あの活発な温暖化会議論者でいらっしゃいます丸山茂徳さんが、そうそうたる懐疑論者の方々を募られて地球温暖化を論破するセッションを催されておりました。この学会で採ったアンケートをタイトルにした丸山さんの御著書、「科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている」につきましては、以前、このブログでも感想を書かせていただきました。雰囲気をお知りになりたい方は、懐疑論に与されますブロガーさんが、大変生き生きとしたセッションの報告を書いておいでですので、ご参照くださいませ。

丸山さんは大変アクティブな温暖化懐疑論者でございます。勢い余って昨年は地球温暖化懐疑論の本を三冊もものされていらっしゃいました。そのほかにも講演活動を始めありとあらゆる方法で、地球温暖化の科学に対して疑いを投げかけてこられました。

さりながら、今年は温暖化懐疑論のセッションがございませんでした。地球惑星連合大会において丸山さんがまとめ役をなさったセッションはございますが、タイトルは「反プレートテクトニクス」、どうも丸山さんご自身の専門に関するセッションようで、温暖化懐疑論はお呼びではないようです。

もう温暖化に関わることに飽きられたのでしょうか?そうであるとしたら、大変悲しいことでございます。わたくしは心の底から心配しております。

丸山さんは、わたくしにとって、楽しい"ネタ"を振りまいてくださる得難いお方でございます。是非とも温暖化の科学に末永く関わり続けていただきたいものでございます。

連合大会でセッションを持たなかった程度でなぜここまで丸山さんのことを心配するのか、いぶかしく思われる方がいらっしゃるかもしれません。その訳をお話しましょう。

エネルギー・資源学会の e-mail 討論会

丸山さんは、昨年の末から今年の頭にかけて、エネルギー・資源学会の主催した、e-mail 討論会に参加されてございました。

これ、大変おもしろい討論でした。まだご存じない方、是非とも読んでいただきたく存じます。学会誌の 1 月号、3 月号に掲載された討論会ですが、ウェブ上でも、エネルギー・資源学会のホームページから入り、たどっていただければ文章にたどり着くことができます。一月号の本文はこちら、三月号はこちらでございます。そのほかにも、論者の方々が各々用意された資料がございますので、ご注意ください。

本当におもしろい討論会でしたので、温暖化研究者や、ウォッチャーの間では大変話題になりました。ウェブの各所でで取り上げられております。

まず、討論に参加した江守さんが Nikkei Ecolomy の記事で取り上げていらっしゃいます。安井至さんもこちらで取り上げています。観戦記として読みやすくまとめていらっしゃるのは、t0m0_tomo さんのこちらの記事でございます。残念ながら第 1 回目の観戦記だけでございますが。(t0m0_tomo さんのブログからは記事が消されてしまった模様です。残念。もし、この e-mail 討論の観戦記を知っている、という方がいらっしゃいましたら教えてください。リンクしたいと思います。また、感想書いたよ、観戦記書いたよ、という方も、連絡いただければリンクしたいと思います。特に懐疑論側の視点のものがあれば是非読んでみたいです。)

一方、懐疑論者の側からは、槌田敦さんのお仲間の、近藤邦明さんが管理人をなさっているホームページを見ていただくのがよろしいでしょう。こちらのページの中にある、 No373 という記事を探してください。参加者に懐疑論者が多いことに満足されていらっしゃいます。

この e-mail 討論に出席されていた方は、以下の方々でございます。

まず、温暖化懐疑論側からは、伊藤公紀さん、赤祖父俊一さん、草野完也さんと、丸山茂徳さんが参加されてました。

一方、温暖化研究者としては、江守正多さんお一人。

五人の参加者のうち、温暖化研究者が江守さんお一人とは大変心細く見えます。ですが、そうではございません。

まず、温暖化、という江守さんの土俵での勝負だということで、力の差がございます。他の方々に失礼ではございますが、江守さんとほかの方々では、朝青龍と幕下力士程度の力の差がございましょう。

しかも、江守さんはべつに一人で戦うわけではございません。e-mail 討論でございます。顔を合わせて一カ所に集っての議論ではございません。ですから、いつでも、その議題の、日本での第一人者にコンタクトを取ることができるのです。

いわば、朝青龍だけではなく、白鵬や、大関陣までもが加勢した土俵で、幕下力士が戦いを挑みにかかっていく、そんな状況でございました。

ですから、懐疑論側は気をつけなければなりません。まともに戦わない方が良いのでございます。下手をすると大けがをしてしまいそうです。大丈夫でしょうか?

ほとんどの方は大丈夫でございました。さすがに皆様、その分野で大成されている方々、ちゃんと負けない方法を心得ておられます。

赤祖父さんですが、まず、討論の最初に自分の意見を述べらました。それに対して江守さんが反論されたのですが、あえてそれに反駁することなく、もう一度自分の意見を述べ直す、という行動に出られました。私の感覚ですと、赤祖父さんは今回のメンバーでもっともステータスの高い科学者でございまして、その地位を生かした戦略をとられたようです。大所高所から発言され、細かい批判には反論することなく、雑魚は相手にせず、という、悠揚迫らぬ態度で、重量感を醸し出していらっしゃいました。

伊藤さんは、モグラたたき戦法を使ってこられました。ただし、たたく側ではなく、モグラ側ではございますが。江守さんに対して、矢継ぎ早に IPCCレポートの問題点を指摘されました。ここでのポイントは、論点を絞らないことでございます。脈略のない、数多くの論点を話題にされ、江守さんが一つ一つつぶしていこうとする間に時間切れに持ち込み、「理解し合えないのも悪くない」と、伊藤さん御自ら痛み分けの宣言をされることに成功されました。

草野さんですが、江守さんとの御議論は、太陽活動と温暖化の関係からスタートされたものの、次第に「シミュレーションとは」という話題にスライドしていく、ということに相成りました。話の中心は、シミュレーション哲学、とでも申せましょうか、抽象的な御議論になってございます。次第にお二人は意気投合。最後に江守さんから「合意に達したかもしれません」との言葉を引き出しました。まことに見事な予定調和でございます。日本の討論はこうでなければなりません。

そして、丸山さんでございます。

丸山さんの戦い

残念ながら、丸山さんは江守さんとまともに戦ってしまわれました。

江守さんに先手を取られて、かわすことができなかったのかもしれません。江守さんの攻撃は、なんと申しましょうか、それはそれは嫌らしいものでした。丸山さんの答えにくいところを執拗についておられました。

江守さんの攻撃に対して、丸山さんは、まるでふぐが体をふくらませて敵を威嚇するように、話題を大きくふくらませて対抗されました。多彩な論点で江守さんの攻撃をかわした伊藤さんと似た戦略といえましょう。

さりながら、伊藤さんの場合と異なり、丸山さんの戦略は効果的ではございませんでした。伊藤さんは、IPCC の批判に集中され、ご自身の地球温暖化論というのをこれっぽっちも披露することはございません。決して、「地球は温暖化しない」などといった、軽率なことはおっしゃらないのです。「IPCC はわかっていない」「IPCC は卑劣だ」といったことをおっしゃるのみで、身軽に論点から論点へと、まるで義経の八艘飛びのように、ひらり、ひらりと動き回っておられました。これは、弱者の側としては非常に理にかなった戦略でございます。

一方で、丸山さんは「近年の温度上昇は CO2 ではなく太陽活動が原因である」「2050 年頃から地球が寒冷化していく」という持論がございます。江守さんはこの点を突かれ、丸山さんは、その攻撃をまともに受けてしまわれました。いくら論点を増やしても、議論は常に丸山さんの持論に舞い戻り、江守さんのねちねちとした攻撃が降り注ぎます。

嗚呼、なんというつらい戦いでしょう。私は心が痛みました。丸山さんのことですから、これしきのことで心がおれてしまうとは、考えたくもございません。しかしながら、今後の温暖化懐疑論の展開に一抹の黒い影でもささないか、心配でございます。

次の記事では、実際にどのような戦いが繰り広げられたか、見て参りたいと存じます。

タグ 記事:丸山茂徳さんがんばって
タグ 記事:丸山茂徳さんがんばって はてなブックマーク - 丸山茂徳さん、がんばって!(1)
2009.05.30 Sat l 温暖化懐疑論概論 l COM(0) TB(0) | top ▲

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