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この記事を読む前に、前回の記事を読んで、赤外線を感じられる眼を持ってください。
一連の記事の第一回目はこちら

温室効果の話の前に、練習問題だ。

雪景色

赤外線の眼を持って外に出てみよう。寒い寒い外に。

夜、雪の積もった原野を一人で歩いているところを想像してほしい。北海道の、十勝平野かどこか。雪が一面に積もった、遠くまで真っ平らな、広い広い、真っ白な原っぱ。周りには人はおらず、また、道路や建物のような人工物も見あたらない。

しんしんと冷える、風のない、静かな夜。自分の息と、雪をざくざくと踏みしめる音のほかには、何も聞こえない。

雲一つない夜。この日は三日月であまり明るくないけど、もし満月だったら、昼かと思うようなくっきりとした影ができるはず。きんきんに冷えた、真っ暗な空には星がきらめいている。

視線を下げていくと、遠景に山並みが横たわっている。暗いながらも、雪をかぶった山がかすかな月明かりに照らされて、かすかにぼおっと浮き上がっている。その手前にはトドマツかなにかの林があるようだ。山並みを背景に、黒々とした影を見せている。

その森から足下までは、一面の雪。真っ平らな平原。三日月の光で照らされて、静かに眠っている。

赤外線で見た景色

さて、ここで赤外線をみることができる眼を使ってこの景色を見てみると、どうなるか、考えてみよう。

最初に、空から。空の、遠い方から、宇宙からやってくる赤外線から、検討したい。

まず、星だ。星の中でも、恒星は、高温の天体で、赤外線を放っている。赤外線の眼の「視力」が良ければ、普通の眼で見たときのように光っているのが見えるだろう。ほかにも宇宙には赤外線で光っている物があるみたいだけど、本題ではないので星だけに言及しておく。

月はどうだろうか?こちらも見えると思う。ただ、普通の眼が月を見るのとはちょっと事情が異なる。普通の眼の場合、太陽からの可視光線を反射したものが見えているのだけど、月の表面は太陽からの赤外線をあまり反射しないはず。でも、月の明るい部分は太陽に照らされてかなりの高温になっている。赤道付近では 100 ℃を超えるのだ。一方、影の部分は氷点下。

だから、月自体が放つ赤外線で輝いているはず。月面が暖まったり冷えたりする時間が必要だから、日が当たっているところと温度が高いところ完全に一致するわけではなさそうなので、普通の眼で見た三日月とはちょっと違う形になるかもしれない。

星でも月でもない、いわば夜空の地の部分はどうなっているだろうか?宇宙には星間塵などの物質があるし、宇宙自体それ自体もビッグバンで熱かった頃の名残の輝き(背景放射と呼ばれる)がある。でも、それらはほんのわずかな赤外線を出しているだけだ。だから、月と星を除いて宇宙からの赤外線は考えなくていい。

次は、大気からの赤外線だ。

こんな寒い日には、空気もわずかしか水蒸気を含んでいない。だから、暖かい地域より温室効果ガスは少なくなっている。もちろん、まったく水蒸気がないわけではないし、また、水蒸気以外の温暖化ガス、CO2などは温度に関係なく空気に含まれているので、温室効果ガスは 0 ではない。だから、わずかに大気は光っている。まあ、大気の輝きについては温暖化の話で詳しく語るので、今回はこの程度でスルー。

次に、視線を足下に落として地面を見てみよう。可視光線では、月の光が積もった雪で反射され、光って見える。一方、赤外線では、雪の反射率は良くない。だから地面は輝かないか、というと、そうでもない。地面は自ら光っている。温度に見あった赤外線を放射し、確かに光っている。

遠くに見える森も、地面と同じくらいの明るさで光っている。雪の積もった山も同様。標高の高いところはその分温度が低いから、輝きは弱いかもしれない。

まとめ

赤外線の眼で見た雪原。

空を仰ぐと、月や星が輝いている。そのほかのところもぼおっと弱く輝いている。漆黒の宇宙の闇を背景に、温室効果ガスの弱い輝きが見えているのだ。

視線をおろしていくと、山並みが光を放っている。山の頂から麓にかけて、明るさが次第に強くなっている。森があるはずだけど、山の輝きのグラデーションにとけ込んで区別がつかなさそう。そして、そこから、足下までつながる、赤外線を放つ雪原が連なる。

想像してもらえただろうか。これが赤外線の眼で見た雪景色だ。

次の記事では、この雪景色から何が言えるか考えてみよう。

タグ 記事:飽和論
タグ 記事:飽和論 はてなブックマーク - 温室効果のメカニズム(3) 雪景色
2009.03.22 Sun l 温暖化論概論 l COM(0) TB(0) | top ▲

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