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温暖化懐疑論には、いろいろな種類のものがあります。たとえば、Wikipedia の「温暖化懐疑論」を見ていただくと、こまかく分類がなされている。また、他にも東北大学の明日香さんをはじめとしたグループがまとめられた pdf ファイルは良いですね (このページから)。onkimo が書くことなどなにも残っていません (^^;)。

とはいえ、私なりに分類してみましょう。詳細な分類はすでになされているので、ここではおおざっぱに。

まず、科学的に取りあげるに足るものと、そうでないもにに大きくわかれます。前者は、温暖化研究者の議論を受け入れ理解した上で批判を加えているもの。後者は、温暖化研究者の議論をはなから否定するか、もしくは理解していないのに批判を加えているもの。

前者についてはとても大事なのですが、この記事では特に述べません。この記事の残りは後者についての説明。

後者のタイプの懐疑論、つまり、温暖化研究者の議論を理解していないタイプの懐疑論は、さらに二つに分けられそうです。

一つは、温暖化の科学が間違っている、というもの。CO2 による温暖化、または、その結果引きおこされる災厄についての予測は間違っており、それは温暖化研究者が科学をよく知らないためである、とするものです。

これらの論が掲げている温暖化の間違いの指摘の多くは、例えば、「北極の氷が溶けても、海水の水位は変わらない。また、温暖化したら南極の降雪量が増えて、かえって水位が下がるはずだ。将来の海面上昇を予測する温暖化研究者は間違っている」といったもの。温暖化研究者は、指摘されているような基礎的なことがらを知らないで海面上昇を警告しているように考えている。

このタイプの批判を書く人の多くは、温暖化理論について分かっていないか、曲解しているようです。そして、自分の判断に絶大な信頼を置いて、温暖化研究者がそれを理解できていない、つまり、温暖化研究者が無能である、と考える人たちです。

先程の海面上昇の例について。細かい話は別な記事でやりますが、とにかく、地球温暖化研究者はいろんなことを考えています。考えた上で、たとえば、北極にも陸上に氷があるし、南極の降雪量が増えるのと、南極、特に西南極の氷床(陸上の氷のことです)が崩れて海に落ちるスピードが増えるのとどちらが速いか、という問題もあります。それに、今の時点においては、海面の上昇は、海水温が上昇して海水が熱膨張する効果が最も大きいらしい。そんな効果まで考えて、将来の予測をしているのです。

海に浮かんだ氷が溶けても、海面が上昇しない。中学生でも知っていそうなことです。それさえも温暖化研究者が知らない、と言う。彼らは研究者を間抜けと考えているとしか思えない。

このブログ記事では、このような人達が生み出す懐疑論を、「温暖化研究者アホアホ論」、もしくは、単に「アホアホ論」としておきます。

ここであらためて言っておきたいのは、温暖化理論をちゃんと理解して、その上で CO2 が増えても地球は温暖化しない、と述べている、本当の科学者がいることです。私はそんな人達を尊敬しています。ただし、そんな科学者の意見が一般の人々の耳に入ることはあまりありません。彼らの批判する論点が、難解であることが多いからです。非常に残念ですが、これは今の科学がかかえる問題だと思っています。いつかこのブログでも扱いたいです。

もう一つは、温暖化が陰謀である、というもの。温暖化の科学的側面よりも、社会、経済、政治的な分析からの批判です。ただし、地球温暖化が起こる、というのは間違いである、というところは変りません。いや、どちらかというと、地球温暖化予測は捏造だと考えているふしがある。

これについては、たとえば、CO2 削減を唱えることによって、旧来の先進国が、新興国(インドや中国など) の工業的発展をさまたげて、現在の秩序を維持しよう、としているものだと言う田中宇さんの話(その前にこちらを最初に読んだ方が良いかも)などがあげられます。

このブログ記事では、このような人達が生み出す懐疑論を、「陰謀論」としておきます。

このタイプの批判の多くは、権力、もしくは体制に対する批判と結びついています。批判の対象としては、政治家、公務員、マスコミ、既存の学会、はたまたアメリカ、グローバリゼーション、国際秩序、などがあげられるでしょうか。

反体制的な言論は、あって当然。それが抑圧された世界になんか、住みたいと思いません。その点について、私は陰謀論を批判するつもりはありません。

嫌なのは、「陰謀論」「アホアホ論」をベースにしているところ。

陰謀論を作りあげるためには、地球温暖化が捏造である、ということを示す必要があるようです。ところが、陰謀論を書く人は、科学よりも、どちらかというと、政治や経済に興味がある。科学理論はそれこそどうでも良い、「私は文系だからよくわからない」と釈明している人までいます。そこで、だれでもわかりそうな「アホアホ論」が駆り出されている。

「アホアホ論」と「陰謀論」。これらの温暖化懐疑論を読むと、温暖化研究に近いところにいる人間として、いやーな気持ちになります。

「アホアホ論」を読むと、バカにされている気がします。アホアホ論著者の、温暖化研究者をさげずむ視線を感じます。あまりにもひどい「アホアホ論」を読むと、

アホにアホって言われたくないわ! こっち見んな!

と叫びたくなります。別に私が批判されているわけでもないのにね(^^;)。そして、短気を起こして叫んではいけない、と一生懸命自制する。

一方で、「陰謀論」を読むと、情けない気持ちになります。私自身は、温暖化にかかわらない陰謀論は好きなので、国家権力や国際政治についての話は気になりません。かえって面白いくらい。ですが、いかんせん、「陰謀論」の土台になっているのが「アホアホ論」なので、展開されている論を読んでいると、とってもチープな感じが漂ってくる。

陰謀論に描かれている温暖化研究者は、悪の組織の手先となる、おまぬけな人達のように私には感じられます。

ヤッターマンのドロンボー一味(ドロンジョ様の 3 人組です)のイメージが近いかも。

ばればれの理論を打ちだして温暖化の恐怖を広め、それをあっけなく論破されている、いってみればピエロ役。

それでも、「陰謀論」に関して言うと、知的に刺激をうける場合がなくはないので、まだ読んでいておもしろいかな。一方、「アホアホ論」の方は、腹が立つことが多いです。特に、妙に数式を並べて体裁を整えてあるのに、一生懸命読んでみると、中身が無い、そんな「アホアホ論」を読むと、どっと疲れがでます

最後に。私自身は、温暖化懐疑論が出てくることは自然なことで、そんなに悪いことではないと思っています。こんだけいろいろと書いてきたあとでは、白々しいかもしれませんが。それは、地球温暖化論が一般社会に流れて行く過程での歪みのようなものを反映していると思われるからです。このあたりは、いつか考えがまとまったときにお話したいと思います。

はてなブックマーク - 温暖化懐疑論:「アホアホ論」と「陰謀論」
2008.09.08 Mon l 温暖化懐疑論概論 l COM(0) TB(0) | top ▲

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